社会的不公平の認知メカニズム : 権威主義および無力感との関連
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概要
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本稿は、人がどのように社会現象の中に不公平を見出していくのか、という認知メカニズムの解明を目的とする。ここでは学歴と職業についての不公平認知を取り上げ、両者が共に社会階層とパーソナリティ要因の双方によって規定されることを明らかにする。パーソナリティ要因として特に権威主義と無力感に注目し、これらと不公平認知との関係を明らかにする。<BR>女性データを用いて構造方程式による分析を行った結果、以下の三つの知見が得られた。<BR>(1)社会階層が低いことは、学歴や職業に関する不公平認知を形成する<BR>(2)権威主義的であることは社会にある不公平を認知しにくくさせる<BR>(3)無力感を持つことは権威主義的性格を形成する
- 北海道社会学会の論文