政治的暴力の総合的理解に向けて (<特集>政治への数理,計量アプローチ)
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概要
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政治的暴力とは、多数の人びとによる政治的で明確な敵手を有した暴力的叛乱である。従来、相対的剥奪仮説、集合行動仮説、資源動員仮説、大衆社会仮説、紛争伝播仮説、不平等仮説、世界システム周辺仮説といった複数の理論モデルが、競合しつつ、政治的暴力の生起を説明してきた。これらの仮説群は、筆者の提唱する (1) 心理・文化分析―関係・構造分析、(2) 個別分析―エコロジカル分析という二軸の基準によって、(a) ミクロ政治心理学説、(b) ミクロ政治社会学説、(c) マクロ政治心理学説、(d) マクロ政治社会学説、の四類型に分類される。この分類作業と各仮説の検討を通じて明らかにされたのは、四つの学説は対立関係にはあらず、むしろ相互補完的であることだ。本稿は、これらの理論的作業を通じて、計量分析を前提とした政治的暴力の総合的理解を進めることを目的とした試論である。
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