権力関係の依存可能性
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概要
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従来の権力に関する議論は、権力と呼ぶに値するものが何か存在することを前提にし、それを定式化することを試みてきた。しかし、本稿では、自由な行為者間に成立する社会関係が権力関係であることを確認し、権力と呼ぶに値するものの非実在性を主張する。また、「自由である」ことと「権力関係が存在する」こととは両立するので、もし権力に「行為者の自由を否定する」という含意をもたせるならば、権力の概念を立てることは、冗長であるだけでなく、誤りなのである。
- 数理社会学会の論文