トドマツの垂直環境頻度に対する種特性
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概要
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Studies on variations of the characteristics of Abies sachalinensis along the altitudinal gradient have been investigated by researchers of the Hokkaido Tokyo University Forest at Mt. Dairoku in Central Hokkaido. Eight sample plots for seed sources were set at representative altitudes in natural stands in the University Forest area, and the offspring seedlings from each seed source were planted at six sites ofdifferent altitudes. The variations of survival rate and the height growth of offspring seedlings are not simply correlated with the altitudinal gradient, but are somewhat changed in the following two steps along the altitude, that is, about 500 - 700m and 1,100m.北海道中央山地の西端に位置する大麓山には,標高230mから1,200mに生育するトドマツの自家交配種子よりえた次代家系苗を用いて,同じ地域に標高に沿って交互植栽した試験地がある。この試験地の13年生植栽木の生残率,樹高成長および根元直径成長の変異から垂直環境傾度に対するトドマツの種特性を検討した。この結果,試験地設定者の倉橋らが指摘した他の種特性と同様に,連続して分布する地域集団にあって,標高に沿って不連続に反応する3集団の存在が明かとなった。これは垂直環境に応じて異なった種特性をもつトドマツが生育していることを示唆しており,氷期と間氷期の繰り返しのなかで系統分化がおこっているものと考察する。
- 三重大学の論文
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