孫宝[セン]の変革論 : 「西学」の受容と「中学」の変容を中心に
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概要
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清末の改革派知識人孫宝瑄(1874~1924)の残した『忘山廬日記』は、筆者の行動、政見、読書の感想を詳細に記したものであり、変革を目指した清末の知識人が、どのように西学(西洋文化、文明)を受容し、またそれが中学(中国の伝統文化)にどのような影響を与え、その上でどのような変革のプランを立てたかを知る上で格好の資料である。この『忘山廬日記』に拠り、彼の生涯を追うと、彼が哲学、格致(自然科学)から政治、経済に至る幅広い西学の受容を通じ、その立憲君主論を構築し、またその西学の受容に伴い、その中学(中国の伝統文化)の中身が変容していくこと、即ち経書観、聖人観、倫理観など中学の根幹において変化が起こっていることがわかるのである。
著者
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