<総説>日常生活と化学兵器用の毒性物質
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
化学兵器禁止条約で規定している毒性物質は, 化学兵器とはいえ, 以下のごとく, われわれの日常生活と関係が深い。1)サキシトキシンのように食品を介して口に入るものがある。2)窒素マスタード, アミトン, BZ, リシンのように, 医薬品として使われるもの, あるいは医薬品と極めて近い関係にあるものがある。3)マスタードは, 戦後廃棄されたものが現在でも, 一部の人を危険にさらしている。4)マスタードやルイサイトの製造や, 原料の生産運搬に従事した人たちに, 半世紀後の現在でも身体上の後遺症が残っている。5)第二次世界大戦中に製造したジフェニルシアンアルシン, ルイサイト及びその原料の廃棄物が, 環境汚染の原因となっている。6)青酸, ホスゲン, クロロピクリンも, 身近にあって致死的な事故を起こしている。7)ホスゲンや, PFIBのような猛毒ガスが, 熱分解生成物として家庭内でも発生している。
- 茨城県立医療大学の論文
著者
関連論文
- 医療大学における医療情報流通の基盤について
- 悪性症候群 : ドパミン・セロトニン症候群 : 病態・診断・治療
- 神経作用毒ガスの生体への作用機構と解毒
- 論文の書き方
- 変な言葉 : 与薬とコメディカル(ティールーム)
- 日常生活と化学兵器用の毒性物質
- マムシ咬傷に抗毒素は必要か
- 医療情報の関連性と医療情報システムのあり方について(ネットワークデータベースによる医療情報流通環境の研究開発)