王輔世・毛宗武両教授の『苗瑤語古音構擬』は,苗瑤語の祖語の声母と韻母を,現代語の豊富な例にもとづいて再建したもので,両教授の50年代からの苗瑤語学研究の成果というべき著作である。本稿の目的は,『苗瑤語古音構擬』を参照しつつ,苗瑤祖語再建の問題点をあげ,解決へ向けての方向を考えようとするところにある。
千葉大学外国語センター