<報告>「お話リレー(ストーリー・テリング)」の指導 : 上級をめざす口頭表現能力育成の事例報告
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概要
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ACTFLのOPIガイドラインによると,上級レベルに求められる能力としては,詳しい説明,叙述の能力,段落単位で話せる能力,漢語系語彙のコントロールの能力が必要とされている。しかし,そのためには,どのような指導が有効なのだろうか。この問いに対する解答の一つとして,このほど筆者はビデオを利用したストーリー・テリングを試みたところ,一定の成果を見た。そこで,本稿では,その指導の内容と成果を報告するとともに,その方法を「お話リレー(Chain Story)」と名付け,上級レベルを目指す学生のために有効な指導方法の一つとして提案したい。このお話リレーでは,段落単位での叙述・説明の練習が可能になるというメリットがある。また,語彙や表現など,教師側の意図するような指導も行える上,学習者の語彙の増加,漢語の増加にも役立つことが分かった。更には,学生の積極的な態度も促進できるという利点もある。
- 国際基督教大学の論文
- 2002-03-31