服飾デザインに見る呪的な問題について : プリーツ(アコーデオン状)と尾のかかわりを中心として
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概要
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以上2点のプリーツを考察して来たが, その形態, 素材等には各様の変化を見ても, 丹念に畳まれるプリーツは同じ技法で, それらにはさほどの機能性も見られず, ただ古来のシャマンの, 人が鳥の如くに天高い飛翔を請い願い, 鳥の仮装ともなる, 呪衣の裾<尾羽>のイメージを継承するものと思われ, 往年の神仙思想が多分に秘められたデザインと考察される。又, 丹念に横縞を描きつつ施されるローケツ, クロスステッチ, パッチワーク, 高度な技法の紋織等も, 鳥が羽ばたくと鮮やかに現れる様々な模様(写真4参照)の具現化と見られ, 羽毛一本一本を丹念に刺すが如きテクニックと考察され, 又それらは, 尾羽の持つ生気, 或いは, 草木の芽吹く息吹きの如きイメージの, 具現の技法とも解釈される。各地各様に表現される下半身, 裾のデザインは, 当地を象徴する技法の集積とも思われ, いづれ列挙してみることも一課題と考えている。
- 帝塚山大学の論文
- 1994-03-01
著者
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