<原著>精神保健福祉の推進を目ざして : 精神保健法をめぐる諸問題の考察
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概要
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1988年に施行された精神保健法は, 精神障害者の人権を法的に保護し, 社会復帰援助の導入を明記した, わが国初の立法である.入院制度の改正, 入院手続への法的保護, 精神障害者社会復帰施設の設置, 精神病院管理者に対する社会復帰援助促進の義務づけ等, 新しい試みが規定された.しかし, 施行後今日に至るまで, 社会復帰援助や地域精神保健サービスの実情に大きな変化はみられない.精神保健法は, わが国の精神障害者とその家族の生活実態にどのような影響をもたらし, その背景にどのような問題が関与しているのだろうか.精神障害者とその家族の視点から, 精神保健法に内在する諸問題と今後の課題を考察した.
- 川崎医療福祉大学の論文