保育に対する認識と母親の意識のあり方
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
筆者は, これまでに発達・教育心理学的観点から親の保育に対する認識の様相を解析してきた。同時に, 親が子どもにかかわり合う際の意識のあり方を分析してきた。本研究の目的は, 親の意識のありかたが保育に対する認識にどのように影響をおよぼすかを明らかにし, 望ましい保育行動のあり方を考究することであった。特に「母親自身の心にゆとりがある群」と「ゆとりのない群」の認識の相異を比較することにより次のような結果を得た。(1).保育に対する認識の分化がゆとり群でより明確である。さらに(2).ゆとり群は, 保育行動の機能的側面を有機的に認知している。(3).実践面においても, ゆとり群では単発的保育行動でなく相互に連関を保ってバランスのとれた行動を行っている。(4).ゆとり意識は子どもをよく掌握していることと高い相関をもつ。(5).ゆとりなし群では, 理想水準と現実水準の認知に大きなズレを呈し, その実践行動には子どもの発達と教育上, 問題とみられるものがある。
- 聖徳大学の論文
- 1991-12-16
著者
関連論文
- 女子学生の性役割に対する意識
- 幼児の認知発達-認知的モニタリングについての研究-
- 母親の養育意識・態度と養育行動との関連についての研究
- 都市近郊における幼稚園児の状況と母親の養育行動
- 児童福祉の諸問題に関する基礎調査 -地方中核都市における幼稚園児と保護者の状況をめぐって-
- 保育に対する認識と母親の意識のあり方