<論文>介護実習中の事故の現状と課題
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概要
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実習中の事故体験の実態を明らかにすることで,事故防止教育のための課題をみいだすことを目的とした。本学介護福祉学科の学生に質問紙による集合調査を行い,1・2年生あわせて139名より回答を得た。その結果,介護実習中の事故発生率は1年生で63.8%,2年生で53.0%と,半数以上の学生が実習中に事故を体験していた。種類別発生率は,介護職員の事故調査結果と同じ傾向がみられた。事故のなかには,医療的行為の実習によるものも含まれていることがわかった。実習中の医療的行為の経験率は84.2%という高率であり,医療的行為の実習状況は,介護職員の実態調査による経験率と同じ傾向がみられた。また,学年別にみると「外用薬の塗布」「点眼」「つめきり」「座薬挿入」の4項目において,1年生の実習経験よりも2年生の方が有意に高かった。今後の実習教育への示唆として以下の点があげられた。1)実習中の事故は起こりうるものであるという認識をもつこと2)学生の医療的行為による事故の発生の可能性があること3)事故防止のための教育を強化していく必要性があること
- 松本短期大学の論文
- 2003-03-31