<随筆>ご安全に!
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概要
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わが国の労働災害による死亡者の数は,年間約1,000名余りである。これは,交通事故による死亡者,10,000名余り,あるいは,近年この不況を反映して,とみに増えてきた自殺者,30,000名余り,と比較すれば,それほど大きな数字ではないかもしれない。しかし,労働災害においては,その傷害や死はなかば強制されたもの,生活の糧を得るための代償として,振り罹ってきたものとして,その意味するところは,いささか違った思いがする。労働災害での死亡者のうち,その6〜7割は,建設業で発生している。これは,仕事の性質上,やむを得ないことかもしれない。筆者が関係していた製鉄業においては,年間死亡者の数は,40〜50名くらいであった。ここでは,産業界,ないしは製造業における労働災害について,普段,そのようなことに関わりのない人に,知っていただきたいために,筆者の休験にもとずく,いくつかの話題を紹介してみたい。
- 千葉経済大学の論文
- 2003-07-15