シュライアーマッハーの弁証法講義について : 特に『キリスト教信仰論』の基礎論として
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
敬虔主義の影響により,シュライアーマッハーの『キリスト教信仰論』には,主観的感情の強調が見られる。しかし同時に,その感情は単なる主観性ではなく,間主観性(相互主観性)を前提にした内容が,特に宗教の本質を規定する序論において展開されており,その点こそ彼の宗教思想の独創性であると思われる。本稿では,この点を,シュライアーマッハーの弁証法講義との関連で明らかにする。そのために先ず,6回に渡る同講義テキストの問題を検討し,特に『キリスト教信仰論』初版と同年になされた1822年講義を中心に,「直接的自己意識(=感情)」論を考察し,同講義が『キリスト教信仰論』の基礎論になり得ることを示唆してみたい。
- 恵泉女学園大学の論文
著者
関連論文
- シュライアマハーの宗教理論における平和戦略
- シュライアーマッハーの弁証法講義について : 特に『キリスト教信仰論』の基礎論として
- 「シュライアーマッハー」の対話的学問論 : 『弁証法講義』(1811年)との関わりを中心に
- F.SCHLEIERMACHER『宗教論』研究史について
- インターネットの宗教的活用の現状と可能性 : アメリカのキリスト教会の調査から
- エキュメニカル運動の基礎としての「感情」 : シュライアマハー神学の現代的可能性
- 発題2.宗教学・キャンパスカルト問題対策の領域から(宗教社会学・教団研究の現在と社会との接点-櫻井義秀・中西尋子『統一教会』を検討する-,テーマセッション2,2011年度学術大会・テーマセッション記録)