An Exploratory Analysis of Sequensial Categorical Data on Marital Interaction : A Dual Scaling Approach
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概要
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夫婦・家族相互作用をカテゴリー・システムを用いて直接観察・記録し,健康あるいは問題を持った夫婦・家族に特有な相互作用のパターンを計量的に見いだす手法については,従来よりいくつかの方法が提案されてきた。例えば,1)推移行列を用いたアプローチ(マルコフ・モデル),2)アプリオリにパターンを決めておき,その確率を直接求める方法,3)n-lag後の推移行列は用いるが,途中の経過は無視するLag Sequential Analysisアプローチ,4)データを多次元分割表の形に現してノンパラメトリックな検定を行う方法,そして5)データを多次元分割表にまとめた後にLog Linear変換を行いモデルの推定を行う方法などである。特に近年ではカテゴリカルな相互作用系列にLog Linear Modelを適用する手法が注目を集めている。しかしながら予め検定したいモデルがたてられない場合や,たとえモデルがたてられたとしても,カテゴリーが多くなりすぎた場合,Log Linear Modelを用いることは現実には実際的ではない。本稿では,Log Linear Modelに代わり,健康・問題家族について特徴的な相互作用パターンを探索的に記述・要約する手法として,パターン分類の数量化技法の一つである双対尺度法を用いることを提案した。尺度化・数量化の観点から相互作用カテゴリー系列から特徴的なパターンを発見・抽出する際の基本的視点とその解析のための方法について例を用いて展開した。その結果,例題の相互作用パターンの探索にこの手法が極めて有効であることを実証した。
- 関西学院大学の論文
- 1988-03-31