成長過程でのラットの胃におけるガストリン受容体遺伝子発現の変化
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概要
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ガストリンは胃酸分泌刺激作用を有するだけではなく、増殖促進作用をも有するため,成長過程での胃粘膜の発育に関与している可能性がある。これらのガストリンの作用は細胞膜の受容体を介しておこなわれている。そこで,成長過程において,ガストリンがその増殖に関与している可能性のある細胞を同定する目的で,胎生期のラットの胃において,ガストリン受容体を有する細胞の同定をを試みた。ノーザンプロット解析の結果,ガストリン受容体は胎生期および出生直後には主に壁細胞に存在することが明らかとなった。さらに,壁細胞のH^+-K^+-ATPaseとガストリン受容体の遺伝子発現はガストリンによって促進されることも明らかとなった。以上の結果より,ガストリンはその受容体を介して壁細胞の発育過程に関与することが示唆された。
- 神戸大学の論文