日本産刺咬性糠蚊の記録
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概要
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鳥取県海岸地帯及び長野静岡県境山岳地帯に産する刺咬吸血性糠蚊類, 5種を調査した本報告の摘要は次の様である。1. Leptoconops nipponensis 本種は著者が1937年に発表したもので, その後米子市海岸地帯に多数発生し, 農家や漁家内にも侵入し, 昼夜家屋の内外をとわず人体を刺咬吸血し, 皮膚症状を起こさす。本種の再検討の結果を記載する。2. Dasyhelea crassipilosa 本種の食性は不明であるが, 日本産の大型種で, 米子市附近にて燈火採集器で捕獲された新種である。3. Culicoides saninense 4. C. nagahanai 両種は現在のところ鳥取県海岸地帯のみより知られる新種で, 共に人畜より吸血するものと思われるが, 未だ確証を得て居ない。5. C. comosioculatus 本種は中部地方の山岳で昼間に人体を刺咬吸血する比較的大型の種類で, 欧洲産C. stigma及び日本産C. crassipilosusに近似の新種と同定した。
- 京都府立大学の論文
- 1956-09-01
著者
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徳永 雅明
Contribution From Ent. Lab. Saikyo Univ.
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徳永 雅明
Entomological Laboratory,Kyoto Imperial University
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