(第 1 報)定量法並に植物界に於ける分布について(生体内の鉄及び含鉄成分に関する研究)

概要

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(1) 鉄の既知比色定量法を吟味した後, thioglycollic acid methodを改良した本法が, 簡單, 鋭敏, 而も正確であることを確認した。(2) hemin-Fe, non-hemin-Feは直接法, 間接法即ちNa_4P_2O_7法, HCl法, Methanol法を改良した本法で定量可能であり, 而もよく一致することを認めた。(3) ferric, ferrous-Feはthioglycollic acid method及びαα′-Dipyridyl methodを併用した著者の方法によつて充分正確に定量し得ることを認めた。(4) 各種植物の各部位に於ける鉄含量を定量した結果, 種実では檜, 花ではアサガホ, エノコログサ, 根では水稻, 莖ではアカザ, キノコヅチ, 檜等に特異的に多く, 其他は略100∿300γ. per. lg. of dry matter程度含有されており, 而も葉, 莖, 根を比較すれば, より多く葉に含まれてゐることを認めた。
京都府立大学の論文
1952-03-01