特殊学級における進路指導の現状と課題 : 札幌市の一中学校の事例をとおして
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概要
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知的障害をもつ子ども達にとっての最終的な目標は「社会自立」といえるだろう。中学校の進路指導においても同様である。特殊学級の進路指導では子ども達自身が十分な知識や選択能力をもっていないこと等配慮していかなければならない点が多い。本論では,中学校の進路指導の基本的な考え方について本学特殊学級の現状をとおして検討を加えた。中学校の障害児教育が進路の現実に結びついていると考え,(1)身辺処理能力,(2)生活技術能力,(3)働くための意欲・体力,(4)たくましさの4点が教育の中核とおさえた。その上で,いま現実に抱えている進路の諸問題と今後の方向を示したものである。進路の問題は,子どもの行き場だけでなく,どの様な力をつけ次の段階へ橋渡ししていくか考えていくことが重要と思われる。
- 1990-03-12