自閉症児のコミュニケーションに関する考察 : 小学校情緒障害児学級の実践から
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概要
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自閉症と呼ばれる子ども達はコミュニケーション障害児と呼ばれ,人との関係がうまくつくれない。しかし,全く関係が成立しないというわけではないことも事実である。筆者はコミュニケーションが成立しにくいと言われている自閉症児との4年間の実践事例を分析し,自閉症児との関係の取り方と,コミュニケーションの基礎過程について考察した。その結果,彼らとの「人間関係」が成立するには,「情の体験の共有」が前提となり,「テーマの共有」が現れる。そして「テーマを共有した活動」を,自閉症児が数多く体験していくことにより,彼らの認知の発達が促されていくことが考えられた。この場合,教師自身の発想の転換が,重要なファクターとなっている。
- 1996-03-15