エニシダ (Cytisus scoparius Link.) 及びフヂ (Wistaria floribunda DC.) の根粒菌について(農芸化学)

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概要

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• 日本にかなり広くみられるエニシダ, フヂの根粒菌については, 研究がひじょうに少ないという事情にかんがみ, その根粒菌の性状を調べるとともに, 交互接種試験によって両植物の所属を検討した。エニシダの菌はダイズなど生育の遅い型に似し, 交互接種試験の結果, カウピー群に含めうることが知られた。一方, フヂの菌はその生育の早さは, 生育の遅い型とエンドーなど生育の早い型の中間にあり, ポテト, ブイヨンに発育せず, 硝酸還元陽性, リトマスミルクでは透明帯を生じ, 酸性を示す。また, ラフィノース, ラクトースをもよく利用する。この菌は主なる接種群の植物に根粒を形成せず, 逆の関係は不明であるが, これらの群のいずれにも入らぬものとみられる。しかし, 独立の群とするかどうかは, 他の小さな群との関係をみてから決定しなければならない。

著者

• 石沢 修一

  神戸大学農学部

• 細見 澄子

  Hikami Senior High School of Agriculture

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