DurumコムギのMonosomics育成中にえられた14個の半数体
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概要
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1) durumコムギのmonosomicsを育成する過程において, 14個の半数体がえられた。すなわち14染色体のものが12個体, 15染色体のものが1個体, 18染色体のものが1個体えられた(第1表)。2) nulli-5B haploidを除いた14染色体の半数体のうち, monosomicsの戻交配((13)^<II>+1^I×(14)^<II>)からの6個体は真正半数体と推察されるが, 28染色体母本の戻交配((13)^<II>+2^I×(14)^<II>)からの5個体は置換半数体か真正半数体かを判定することができなかった(第1表)。3) nulli-5B haploidは置換半数体であり, 成熟分裂における染色体の行動が他の半数体と非常に異なっていた。すなわち母細胞当り最高6個の2価染色体がみられ, また多価染色体も多数観察されて, A, Bゲノム染色体間の同祖染色体対合と推定した。この半数体の観察から二粒系コムギの5B染色体上にもasynaptic geneが存在することを確認した(第2,3表)。4) 半数体からえた次代植物の染色体数の観察からは, n=13の配偶子の受精がみられなかったので, 二粒系コムギにおいて, 半数体をmonosomics育成に利用することは困難と考えられる(第5表)。
- 神戸大学の論文
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