<ORIGINAL ARTICLE>Establishment and characteristics of a cell line derived from osteosarcoma induced by ^<32>P in the rat.
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概要
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骨肉腫細胞株はヒト骨肉腫治療の実験モデルになるばかりでなく,骨形成を示すため骨代謝の研究に対しても有用な実験モデルとなりうる。しかし,可移植性骨肉腫株やその細胞株は今日においても非常に少ない。われわれはすでに^<32>Pで誘発した可移植性骨肉腫を報告した。この腫瘍は継代移植においても骨形成能を維持している。今回の実験はこの骨腫瘍の細胞株を樹立すること,ならびにその生物学的特長を検索することである。その結果,1.ラット骨肉腫の細胞株(MSK,武藤-佐藤-金沢)が樹立された。2.この細胞株はin vitroにおいて強いアルカリフォスファターゼ活性とコラーゲン形成能を示した。3.MSK細胞を同系ラットの背部皮下に移植すると骨形成能を示した。4.ミリポアフィルターを用いたin VIVO骨形成実験では,フィルターの外側に骨形成が認められた。5.以上の結果より,MSK細胞は骨形成能を示すだけでなく骨誘導能の可能性が示唆された。それゆえ,この細胞株は骨芽細胞の特性の検索ばかりでなく骨誘導の研究にも有用なモデルであると考える。
- 北海道医療大学の論文
- 1994-12-31
著者
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MUTO Toshitaka
北海道医療大学歯学部
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KANAZAWA Masaaki
北海道医療大学歯学部
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Takahashi Kikuo
北海道医療大学歯学部
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SATO Kenichi
北海道医療大学歯学部
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KANAZAWA Harusachi
北海道医療大学歯学部
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MUTO Toshitaka/SATO
北海道医療大学歯学部
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