Bone Morphogenetic Protein(骨形成因子)/β-Tricalcium Phosphate混合物の骨膜下Onlay Graftに関する研究
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概要
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BMPを臨床応用する際に, BMPの担体と骨形成のframeworkとなる生体材料が不可欠である。本実験は移植材の体積が一定になるように作製した牛歯由来BMP=60mg単体群とBMPにβTCPを1,5,10倍量混合した群(BMP : βTCP=46 : 46mg, 23.8 : 119mg, 14.8 : 148mg)をラット頭頂骨骨膜下に移植し, 経時的に組織学的検索を行った。また画像処理装置を用いて組織学的定量化を行い, BMPとβTCPの混合比率が経時的骨形成量にどのような影響を与えるのかを検討した。結果 : 1)移植後10週で骨中のβTCPの周囲には多核巨細胞等の貰食性細胞はほとんどみとめられず, βTCPは骨組織と親和性が良好なことが判明した。2)BMP単体移植群に比較しβTCP混合群は混合比率が大きくなるほど骨膜, 頭皮による形成骨の経時的圧迫吸収が少なかった。3)βTCPの混合比率が高くなるにつれてBMPlmg当たりの骨形成量も増加し, 移植後2週ではBMP : βTCP=1 : 10群が最も骨形成量が多く, BMP単体移植群, 1 : 1移植群に対して有意差(P<0.05)がみとめられた。移植後6週以降も, 1 : 10群は経時的に骨形成量の増加傾向がみとめられ, 移植後10週ではすべての群に対して有意差(P<0.05)がみとめられた。これよりBMPに10倍量のβTCPの混合物の移植では, 移植後初期にBMPの担体として骨誘導性骨形成が効果的におこり, BMPによる骨形成の終了後も骨形成のframeworkとして経時的に骨伝導性骨形成がおこるものと考えた。
- 1991-06-29
著者
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