栄養と運動の統合システム「NESS」による減量効果
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概要
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本研究は, NESSシステム(コンピューターを用いた栄養と運動のカウンセリングシステム)を用いて食事では摂取エネルギーを制限した宅配方式のメニューを採用し, エネルギーを消費するために日常行えるような運動を継続させることにより, 体脂肪のみを理想値に近づけると同時に肥満治療効果を検討することであった。実験前後に形態, 体力測定を行い, やや肥満な女子学生を体脂肪率(インピーダンス法)をもとに, 22.0%以上を処方群(n=9)とそれ未満を対照群(n=3)の2群に分けた。処方群の摂取エネルギー量は1400kcalを目安にし, 朝食および夕食は宅配方式とし, 昼食は自由に摂取させた。運動は1日300kcalを消費させる処方を56日間実施した。体重減少について両群とも減少したが, 処方群においてのみ有意な減少が認められた。また処方群は主に体脂肪が減少したが, 対照群ではLBMの減少によるものであった。処方群ではNESSシステムの示す理想値の±7%の範囲で体重が減少した。処方群において形態ではWHRの変化がみられ, また体力面では長座体前屈, 上体起こし, VO_2maxなどが有意に向上した。以上の結果から, 宅配方式による摂取エネルギーの制限は管理が容易で体重減少の点では有効であった。また十分な管理下での食事, 運動療法を行うと主に体脂肪が減少するだけでなく, 持久力の向上も期待できる。したがって, NESSシステムによる処方が妥当であると結論された。
著者
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石井 恵子
Health & Nutrition Institute Snow Brand Milk Products Co Ltd.
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松繁 かな子
Health & Nutrition Institute, Snow Brand Milk Products Co, Ltd.
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大田 賛行
Health & Nutrition Institute, Snow Brand Milk Products Co, Ltd.
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松繁 かな子
Health & Nutrition Institute Snow Brand Milk Products Co Ltd.
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大田 賛行
Health & Nutrition Institute Snow Brand Milk Products Co Ltd.
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大田 賛行[他]
Health & Nutrition Institute, Snow Brand Milk Products Co, Ltd.