透析患者の自己管理を考える : 患者の心理を中心として
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概要
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急速に進歩する医学療法機器のなかで人工透析の技術およびその成果は目ざましいものがあり,外来透析を受けながら社会復帰を果たしている人も多く,腎不全で苦悩する多くの人々に福音をもたらしていることは周知の如くである。透析をうける人達がより良くなるために自己管理をどのように行えるかの諸条件を検討して,アンケートにより詳細に分析を試みたが,理想と現実のはざまにある諸々の問題点を我々は臨床の場において体験し,この解決に向う社会的,身体的問題の道程のけわしさに困惑したものである。本論文において,著者らは,とくに自己管理不良と思われる数例の患者について,より良い管理を行ってゆくための検討材料として心理的要因の関わりを中心に,自己管理を良くする方向に働く要因と,それに相反する要因に分けて比較検索を試みた。なほ本論文の根拠となる自己管理を行うための諸条件等については,昭和58年6月,第30回長野県人工透析研究会において発表したものである。
- 信州大学の論文