本稿の課題は冒頭商品の価値をいかに観念づけるかという点にある。この点に関して、渡辺寛教授は、「簡単な価値形態」が「価格範疇」を発生せしめると、ユニークな試みを示しておられる。そこで教授の試みから検証しておこう。 教授は24(引用・参照文献は本稿末尾で記してある番号で示す)で、 ...
筑波大学社会科学系準研究員