<研究ノート>カトリック教会の1996年進化論会議
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概要
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1996年6月にヴァチカン天文台で,進化論と分子生物学に関する会議が開かれ,27人の諸分野の研究者が1週間にわたって議論を続けた。この会議に基づく論文集『進化生物学と分子生物学:神の行為についての科学的考察』が1998年に刊行された。本稿はこの論集に基づいて,現代のカトリック神学で進化論がどのように解釈されているかを考察するものである。教皇ヨハネ・パウロ2世(在位1978-)は,この会議の直後の1996年10月22日付で教皇庁科学アカデミーに進化論に関する書簡を送付しているが,これについては前稿で紹介し,進化論に対するカトリック教会の態度の変遷を概観した。本稿では,カトリックの神学者が,進化論と信仰の関係をいかに理解しているかを見ていきたい。
- 2001-03-01
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