乱流境界層のスーパーレャの構造(第3報)
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概要
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圧力こう配のない,乱流境界層の外側近くの間欠的な乱流領域に,定温度,直線型の熱線風速計を用いて,スーパーレャの突起部分のX-Y面の形状を統計的に求めた.流れの中の2点間で測った熱線の乱れ信号は,乱流検出器とあたらしい電気回路を用いて,乱れ始めの時間差と乱れ終りの時間差をY軸方向について測ることから,突起部分の前面の傾きと後面の傾きの変化を求めることができる.実験は2種類の電気回路を使って行なった.実験の一つは,各間欠領域での突起の傾き角を求めるものである.突起の先端の前面形状はゆるやかな盛り上りを示し,主流が乱れ部分のすそへ食い込んでいるのに対し,後面形状は逆に突起の部分が小さな振動を伴いながら,主流へ巻き込まれている.あとの実験は突起の先端がたえず間欠係数が0.2の位置を通るものの突起の幅を求めたものである.突起の頭部は主流に突き出たキノコ状のものが多く,幅は比較的狭く,これらがたくさん乱立しながら前後にゆれ,主流と共に移動していることがわかった.
- 宇宙航空研究開発機構の論文