<研究報告>学童の交通事故に関する調査
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概要
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1 事故のおこる時期についての分析はまだ不充分であるが,明瞭に言えることは午前中では登校時刻に最も多く,午後でのピークは下校時刻よりもすこしおくれていることである。四季・曜日の変動によってであろぅが午後は複雑な曲線となっている。また自転車にのっての事故の20%以上が秋の土曜日であることが注目される。2 事故多発の道路を第6図に示したがこれは交通安全教育の一つの資料となるものと信している。3 事故の学童側の原因については道路に入る,または道路を渡るとき「右をたしかめて」わたれば事故は40%以上減り,「左右をだしかめて」わたれば70%以上減らしうることを強調したい。つぎに自転車にのる学童については,十分に交通安全教育をしなければならないことが示された。4 性格調査の結果は被害をぅけ学童に特別の偏向はなかった。すなわち狂犬にかまれたような全く不幸な場合もあり,一寸した不注意すら許されないきびしい条件のもとに学童たちは生活しているのである。5 交通安全教育の立場からは少し離れるが,事故を起こした運転者の経験年数の不規則部位の存在は,法令の改正にもとづく運転者分布の変動が要因となつている。