<論文>青年期の異性不安に関連する心理社会的諸要因
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概要
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本研究の目的は,異性不安と青年期に特徴的と考えられるいくつかの心理・社会的変数(学校生活における満足度,自己意識特性,セルフ・モニタリング,対人関係における態度)の関連を探索的に検討することである。245人の大学生に対して,これらの変数を測定するために作成した質問紙に回答を求めた。相関分析と分散分析の結果,異性不安との間に正の有意な相関を得たのは,対人関係における同調・依存と孤独であった。また異性不安との間に負の有意な相関を得たのは,対人関係における独立性と信頼・愛情的態度であった。また,これらの相関関係のパターンには性差が見られた。さらに,学校生活における満足度を従属変数とした分散分析の結果,満足度の高さと有意な関係があったのは対人関係における独立性,同調・依存,孤独感,および私的自己意識であった。最後に,本研究の結果が日本の青年におけるメンタル・ヘルスの観点から考察され,臨床応用可能性と今後の課題が指摘された。
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