<論文>乳児院における単独担当制に対する職員の意識に関する研究(その1) : 乳児院の事例を通して
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概要
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本研究は児童の福祉をはかる機関としての児童福祉施設において児童に職員との「安定的,継続的」な関係の保障をすることが施設の基本的機能実現のための重要な条件の一つであると仮定している。そして,その保障の方法として単独担当制を意図的に用いている乳児院を調査し,単独担当制の内実について探索的に,かつ実証的にとらえることで,児童福祉施設機能についてのパイロットスタディを行うことを目的としている。調査の結果,直接処遇職員は単独担当制に対して基本理念では一致し,肯定的に捉えていても,その実践にあたって様々な疑問,問題が新たに起こっていることが明らかになった。したがって,質的によりよい処遇を指向するためには処遇の一貫性を脅かす意見や疑問について,共同的に職員間で検討をする機会を持つことが必要であるという考察を得た。
- 東洋大学の論文