脳腱黄色腫症の遺伝子解析とケノデオキシコール酸による治療効果に関する研究
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概要
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原著論文/症例報告脳腱黄色腫(CTX)症例2例(症例1:65歳男.症例2:67歳男)を対象に,シトクロムP-450(CYP)27遺伝子解析を,PCR-一本鎖構成体多型法,直接塩基配列決定法,変異アリル特異的制限酵素切断法を用いて検索した.症例1ではCPY27遺伝子のエクソン2の104番目のアミノ酸Argに対応する配列CGGが,Glnに対応する配列CAGへと変化する変異R104Qを検出した.この変異はこれまで報告のない,新変異であった.又,症例1からはCPY27遺伝子のエクソン8の441番目のアミノ酸Argに対応する配列CGGが,Glnに対応する配列CAGへと変化する変異R441Qを検出した.よって,本症例はR104Q変異とR441Q変異の複合型ヘテロ接合体であることが判明した.症例2ではCPY27遺伝子のエクソン8の441番目のアミノ酸Argに対応する配列CGGが,Trpに対応する配列TGGへと変化する変異R441Wを検出した.本症に対するケノデオキシコール酸による治療効果を検討したところ,検査所見の改善以前に,中枢神経系の機能改善をもたらす可能性が示唆された
- 金沢大学の論文
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