星細胞系腫瘍におけるデコイレセプター3の遺伝子増幅と遺伝子発現の解析
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概要
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原著論文星細胞系腫瘍57例におけるDcR3遺伝子増幅,DcR3のmRNAの発現,Fas蛋白,FasL蛋白の発現を半定量的PCR法,半定量的RT-PCR法,免疫組織化学法にて検討した.その結果8例でDcR3遺伝子の増幅を認めた.DcR3mRNA発現量は神経膠芽腫で発現が高い傾向にあった.又,DcR3遺伝子増幅を含むコピー数の異常とmRNA発現量は有意に相関した.Fas蛋白は神経膠芽腫での発現が高く,FasL蛋白は星細胞腫瘍の多くの症例で認めた.以上より星細胞系腫瘍においては,DcR3の高発現がFas/FasL依存性の腫瘍細胞死を競合的に阻害することにより,腫瘍の悪性化に関与していることが示唆された
- 金沢大学の論文