<原著>軟骨細胞に対する周期的牽引負荷がプロテオグリカン合成におよぼす影響 : 一酸化窒素の関与について
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概要
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変形性関節症の発症に重要な役割を果たす機械的ストレスと, その情報伝達機構の解明を目的とした.ウシ関節軟骨細胞を用いて, 周期的牽引負荷に対する細胞代謝の変化について検討した.我々は軟骨細胞がフィブロネクチンと接着することによりケラタン硫酸合成能が亢進し, 細胞内アクチンフィラメントの集積が増強することをみつけた.このような状態の細胞に周期的牽引負荷を加えると, 一酸化窒素(nitric oxide, NO), プロテオグリカン合成が有意に亢進した.周期的牽引負荷によるNO産生の亢進は転写レベルで起こっており, NO合成阻害剤の添加によりNO合成は抑制され, 逆にプロテオグリカン合成は負荷によってさらに亢進した.したがって機械的ストレスによりプロテオグリカン合成は亢進するが, これは同時に産生されるNOによりプロテオグリカン合成が抑制されていることが明らかにされた.
- 近畿大学の論文
- 2001-11-25
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