<原著>慢性関節リウマチにおける軟骨基質破壊へのサブスタンスPの影響とヒアルロン酸の効果
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概要
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慢性関節リウマチ(RA)および変形性関節症(OA)における関節軟骨破壊へのサブスタンスP(SP)とヒアルロン酸(HA)の作用を検討した.SPは, 両疾患において濃度依存性に滑膜線維芽細胞(SF)と関節軟骨の接着を促進し, 単独では軟骨基質からのグリコサミノグリカン(GAG)遊離に影響はなかった.SFによるGAG遊離に対しては濃度依存性に促進した.HAは両疾患においてSFと関節軟骨の接着を抑制し, この作用はArtz^<[○!R]>(分子量70-90万)よりもNRD101(分子量180万)で有意に認められ, 単独では有意な抑制は示さなかった.RAにおいては, NRD101がSPとSFによるGAG遊離を, OAにおいては, 両HAでGAG遊離を抑制したが, NRD101が有意であった.本研究により, SPが軟骨破壊に促進的に影響することと, 臨床的にRAに対してはより高分子量のHAが軟骨破壊抑制作用からみると有用であることが示唆された.
- 近畿大学の論文
- 1996-12-25
著者
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