<原著>D-アミノ酸によるN-methyl-D-aspartate(NMDA)受容体活性増強に関する薬理学的検討 : アフリカツメガエル卵による遺伝子発現系での解析
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概要
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高次脳機能の形成および維持に密接に関与するNMDA受容体に対する内在性D-アミノ酸(D-セリン, D-アラニン, D-アスパラギン酸)によるアゴニスト活性増強作用を薬理学的に検討した.アフリカツメガエル卵母細胞に遺伝子工学的に発現させたクローン化NMDA受容体を介するグルタミン酸誘起膜電流を2電極膜電位固定法により記録, この膜電流に対するD-アミノ酸の作用を調べた.D-セリンとD-アラニンはグルタミン酸誘起電流を増強した.特に, D-セリンはこれまでNMDA受容体の唯一内在性増強物質として知られているグリシンより3-4倍高いみかけの親和性を示した.内在性D-アミノ酸のひとつであるD-セリンは中枢神経系においてグリシン同様NMDA受容体を介した神経機能の修飾に関与している可能性が示唆された.
- 近畿大学の論文
- 1996-06-25
著者
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