キツネノボタンハモグリバエの個体群密度および寄主植物ハナキンポウゲの葉面積の推定法(農学部門)
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概要
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ハナキンポウゲの害虫キツネノボタンハモグリバエの個体群動態を研究するために, 先ず卵, 幼虫の密度および寄主植物の葉面積の推定法を検討した。1)卵および幼虫各令期における, 葉を抽出単位としたときの空間分布はいづれも集中的であることがわかった。よって資料の分散分析を行なうには予めもとの値xをsinh^<-1>√<(β-1)/(α-1)>xに変換すべきである。2)葉当り卵および幼虫数は枝タイプの間で有意差が認められるが, 株の間には認められなかった。他方, 葉当り葉面積は枝タイプおよび株の間に有意差が認められた。3)株当り葉数の変動を知るために, 便宜上株当りの枝数と枝当り葉数の変動を別々に検討した結果, 両者とも株間, 枝タイプ間に大した差はなく, したがって株当り葉数はこれらの要因によってあまり影響を受けないようである。4)株当り葉数と葉当り虫数または葉当り葉面積の間には相関は認められない。すなわちそれぞれ2つの量は互に独立変数として扱うことができる。他方, 葉当り虫数と葉当り葉面積の間にはかなり高い相関が認められた。5)以上から株当り虫数の有効な推定値を得るには枝タイプによって, また株当り葉面積の推定値をより効率よく求めるには, 技術上のはん雑を避けるために株間変動を無視して枝タイプによって母集団を2つに層別するのが望ましい。6)以上の分析に基づいて株当りの虫数, 株当りの葉面積および単位葉面積当りの虫数の推定法を示した。
- 京都府立大学の論文
- 1969-10-15
京都府立大学 | 論文
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