Fusarium 菌によるチューリップの球根腐敗に関する研究(農学部門)
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概要
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筆者らが取扱つたチューリップの球根腐敗を起因するFusarium菌は形態的, 生理学的性質及びその病原性からElegans亜属のF. oxysporum SOHL.の1系統と考えられる。チューリップの球根に対しては3及び5号菌が他の系統よりも強い病原性を示したが, チューリップの葉に対しては5分離系共同程度の病原性を示した。これらの供試菌系がチューリップ以外のュリ科植物及びその他の植物に対しても広く病原性を示したことから, これら分離系はかなり多犯性であると考えられる。殺菌剤を直接作用させた場合には水銀剤は5分離系のいづれに対しても殺菌力を示したが, 病斑組織内の菌体に対しては昇汞以外は殆んど効果がなかつた。球根消毒法として50℃ 2時間温湯処理, 45℃0.5%フオルマリン加用2時間温湯処理, 0.5%フオルマリン溶液室温2時間浸漬はいづれも殺菌効果を示したが, 温湯処理の球根に対する悪影響などを考慮すると0.5%フオルマリン2時間浸漬が実用的な防除法として適用できると思われる。
- 京都府立大学の論文
- 1960-09-01
著者
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