<総説>Evidence-based Nutrition (エビデンスに基づく栄養学)
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概要
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Evidence-based nutrition (EBN)は,医学・医療分野におけるevidence-based medicine (EBN)と同様,最近広がったキーワードであるが,現場の栄養士に十分理解され実践されるには至っていない。EBNの手順はEBNと共通で,1)疑問点の抽出,2)エビデンスの収集,3)エビデンスの質の評価,4)エビデンスの適用性判断,という4つの過程からなる。これを実践するためには臨床疫学と生物統計学の知識,そして英語能力が必要である。また手間と時間もかかり,実行に多くの困難が伴う。本論文は,EBNの概略を伝え実践の場での問題点を指摘する意図で書かれた。専門的解説が目的ではないので,EBN理解に最低限必要な事項を中心に概説した。また,EBNの実地演習として「骨粗鬆症とカルシウム(Ca)摂取の関係」について考察した。