<論文>高齢者の社会的ネットワークと主観的健康感との関連
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概要
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本研究は,全国16市町村に居住する60歳以上の男女21,432人を対象に,友人や近所の方とのおつきあい,外出,旅行・行楽,地域・奉仕活動といった社会活動の頻度が主観的健康感の否定的回答に対して有するオッズ比を検討し,我が国高齢者の社会的ネットワークと主観的健康感との関連性を考察している。身体的,経済的要因の影響を調整したロジスティック回帰分析の結果,男女とも社会的ネットワークに関する変数の調整されたオッズ比はすべて有意であり,とりわけ旅行・行楽の頻度が低い者は高い者と比較して男性で2.85倍(95%信頼区間 : 2.46-3.39),女性で2.89倍(95%信頼区間 : 2.47-3.28)と最も高かった。高齢者の主観的健康感を維持する方策として,社会活動の機会を提供する健康支援活動の重要性が示唆されたと考えられる。
- 東洋大学の論文