<総説>尿ペプチドの生理的意義
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概要
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尿へは常にペプチドが排泄されている。このペプチドはどのような生理的意義をもっているのであろうかという疑問に答える研究はほとんど行われていない。われわれは, このペプチドが, からだのタンパク質の分解によって生じること, そして, ちょうどわれわれの食物の消化率が測定できるように, このペプチドの排泄量を測定すれば, からだのタンパク質の分解量を推定することができる, という仮説を立てて, この仮説を支持する根拠を集めてきた。現在までに得られている結果は, いずれもこの仮説を支持するもので, 長い期間にわたって研究されて, 明らかにされてきたタンパク質栄養のテーゼをよく説明するものであり, さらに, 従来の方法では得ることのできなかった重要な知見を得ることができることを示している。本稿では, このような観点に立って行われた尿へ排泄されるペプチドの研究で得られた結果を概説した。
- 中部大学の論文
- 2002-03-31