日本人学習者の英語発音に対する学習態度について
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概要
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本研究は,短期大学の学生を対象に,英語発音に関する学習態度を調査すると共に実際の英語発音能力を測定し,学習態度と英語発音能力の関係性について明らかにすることを目的として行われた。学習態度は著者が作成したアンケートによって調査した。分析の結果,8割の学生が発音学習の重要性を認識していると回答した反面,5割以上の学生が1ヶ月に1∿2回以下しか学習をしていない,約4割の学生が自分の英語の発音はほとんどいつも日本語的(カタカナ英語)であると答える等,意識と実践において大きな差があることが明らかになった。また,日本語的な発音の理由として約4割の学生が中高学校での英語発音教育が不十分であったことを挙げ,24%の学生は,正しい発音で話すことへの恥ずかしさ,ひやかされることへの恐れ等の心理的要因を挙げた。発音学習の仕方で英語にカタカナで読み仮名を振って暗記する方法を主に使っている学生及び,正しい発音で話すことに抵抗を感じると答えた学生の発音テスト結果はそれぞれそうでない学生に比べ有意に低かった。この研究結果から,英語発音指導において,カタカナで読み仮名を振らないこと,日本語的な発音で話すことを教師が積極的に注意することが,正しい英語発音を習得する上で重要であることが明らかになった。
- 新潟青陵大学・新潟青陵大学短期大学部の論文
- 2001-03-10
著者
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