<原著>看護と直観能力について : 第2言語習得の看護職への貢献度
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究は, 看護職者の意思決定におけるlinear data分析や直観能力について個別に議論するものではなく, 看護の目指す役割が「最善を尽くした看護」であるならば(UKCC 1992), 意思決定過程において両者が相乗効果を持つという立場から議論するものである。本研究は, 「第2言語習得と直観的能力の看護における潜在的相関関係性」についての8年にわたる研究への導入的考察であり, 「日本における看護職者が意思決定を行う際に, 第2言語(ここでは英語)を習得していることが有益となる」という仮説について議論する。この仮説が正しいとすれば, 看護学校・大学はもっと第2言語習得への積極的な姿勢が必要とされる。さらに, 費用効率と財務責任という点をふまえ, 国内の看護大学において必修英語とその習得についてどう扱うべきか, 最善策について考察する。考察方法は, 予め英語能力と直観能力のレベルを設定し, 看護大学2年生が第2言語習得と直観的能力という2点においてどのように呼応しあうかを調査分析するものである。まずは, EPER/EIKENで英語力を, KIS/MBTIで直感力を測り, 表#1と表#2に表してある。これにより, 英語の点数が高い程, 直感的思考能力も優れていることが読み取れ, 英語能力と直感能力の間には, 密接な関係があることが実証されている。従って, 看護大学生に於いて, 第二言語習得と直感的能力の関連性が明白になり, 本研究の仮説の正当性が認められたのである。
- 宮崎県立看護大学の論文