Comments on Creative Paintings of a Borderline Case with a History of Repeated Admissions
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概要
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入退院をくりかえす30歳の境界例の青年が過去10年間に描いた約300枚の絵画の中から20枚を選んで, それぞれの作品に見られる独自なイメージと, その心の状態の変化やプロセスを深層心理学的に考察してみた。この青年の心的深みでは, 一貫して死へのあこがれと母胎回帰願望が背中あわせになっていると思われるが, またそれゆえにこそ, 全人的で宗教的ともいえる全く新たな再生へのより根源的な切望がそこからは感じとられる。なお, この青年は, 筆者が1971年より28年間〈絵画療法〉の講師として毎週1回通っている京都府立洛南病院(精神科)の, 芸術的才能ゆたかな患者さんの1人である。この報告は第12回国際児童青年精神医学会(12th International Congress : International Association for Child and Adolessent Psychiatry and Allied Professions, 1990)において英文(口頭)で発表したものであるが, 時間的制約のため発表時には割愛した部分も本稿では加えている。
- 種智院大学の論文
- 2000-03-15
著者
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