米・商品先物取引委員会(CFTC)の「規制と自由」概念の変遷
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概要
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米・商品先物取引委員会 (CFTC)は米国内における先物取引・オプション取引全般の規制当局として1974年に創設された。これらの取引の持つ価格変動リスクの移転および価格発見という二大機能の経済社会的効用は農業分野を中心にすでに広く認知されていたので、CFTCの使命は単なる規制強化ではなく、必要にして充分な規制の下で先物市場における取引の公正さを維持し善良なる市場参加者を保護しつつ、取引量を増加させて業界の拡大・発展を実現する事にあった。本論ではCFTCの約20年にわたる政策形成・実施過程をたどりながら、その時々の環境条件に照らしてこの規制と自由(業界の自主性を最大限発揮させる事による規模拡大)の概念がどの様に変化してきたかを考察する。