豚枝肉における体表由来汚染のインク着色による検討
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概要
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と畜場の解体処理工程での獣畜の体表による枝肉汚染状況を把握する目的で、豚体表を検印用インクで着色し、各処理工程でインクが枝肉に付着する状況を観察した。枝肉へのインク付着(汚染)のおもな原因は、一部剥皮時の最初の切皮、肛門抜きの処理、縦型スキンナーによる全剥皮時のドラム洗浄水および懸垂されたと体上部からの洗浄水の流下によるものであった。また、枝肉のインク付着部は、非付着部に比べ明らかに細菌数が多く認められた。全剥皮時の枝肉汚染が広範囲によることから、その要因を検討した結果、スキンナー上部のドラム洗浄水を停止することにより、汚染は大きく減少した。豚体表へのインク着色による枝肉汚染の検証は、作業従事者に対し、体表から枝肉への微生物汚染を肉眼的に見せることができ、衛生教育に極めて有用であることが認められた。
- 日本獸医師会の論文
- 2007-10-20
著者
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星 秀樹
岩手県食肉衛生検査所
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藤森 亜紀子
岩手県食肉衛生検査所
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齊藤 伸明
岩手県食肉衛生検査所
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岩元 幸江
岩手県食肉衛生検査所
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藤原 日出子
岩手県食肉衛生検査所
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佐藤 圭
岩手県食肉衛生検査所