過去の胃切開術創周囲脂肪組織内にリンパ腫病変が認められたウサギの1例
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概要
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4歳齢、雌の雑種成ウサギが、食欲低下および排便量の減少を主訴に来院した。本症例は、13ヵ月前に胃内毛球症による胃切開術の既往歴があった。消化管バリウム造影検査により胃内容物の貯留と通過障害が認められたため、胃内毛球症を疑い試験開腹術を実施した。その結果、前回の胃切開部位周囲に広範囲に癒着した大網および変性した腹腔内脂肪組織が認められ、通過障害の原因は癒着による胃-十二指腸の蠕動運動の低下に起因すると考えられた。胃内毛球は認められなかった。摘出した脂肪組織中に、径約1-1.5cmの複数の暗赤色調のゼリー状で被膜を欠く腫瘤が認められ、病理組織学的検査で同部には壊死した脂肪組織、セロイドを貪食したマクロファージの集簇および異型リンパ球が認められた。
- 2007-02-20
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