新規遺伝子検出法の開発と迅速環境診断技術への展開
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概要
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遺伝子発現を指標として化学物質の生体影響評価を行うための環境診断技術として,測定対象DNAの蛍光標識を主体とした従来法における課題を克服しつつ,測定対象DNAのラベル化を必要とせず外部信号発生団であるマーカーの添加も必要のない新規電気化学遺伝子センサーを開発した.開発したセンサーにより,pMレベル以下のDNAを簡便かつ迅速に検出可能なことを明らかにした.また,網羅的な遺伝子検出のため本遺伝子センサーをデバイス化及びマルチ化し,電気化学遺伝子センサーアレイチップを開発した.併せて,遺伝子センサーのマルチ化の際に必須な微量高精度の試料スポッティング技術を開発し,他分析技術への波及効果についても検討した.これらの技術は今後,臨床や環境の現場での一次スクリーニング技術として,簡便・迅速な環境診断技術のプラットフォームになると期待される.
- 2012-09-05