生検後に自然消退したメルケル細胞癌の1例
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概要
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80歳,女性。左大腿部の紅色腫瘍に気付く。3ヵ月で徐々に増大してきた。初診日同日生検を施行した。組織学的に細胞質に乏しく,クロマチンに富む円形核を有する腫瘍細胞が増生していた。また免疫染色ではCK20,chromogranin,synaptophysin陽性であった。以上よりメルケル細胞癌と診断した。しかし生検後腫瘍のサイズは縮小し消退した。手術日には肉眼上は完全に消退していた。しかしながらメルケル細胞癌の悪性度の高さを考慮し3cmマージン,大腿筋膜上にて皮膚悪性腫瘍切除,左鼠径部センチネルリンパ節生検,遊離植皮術を施行した。その結果原発部に腫瘍残存は無く,センチネルリンパ節も転移陰性であった。
- 2011-09-30